飲食店は、美味しいものを提供していれば繁盛店が作れるという訳ではありません。しかし、美味しいものを提供することは繁盛店の基本。ここでは、目的客を集客するために焼鳥屋がこだわるべき商品作りについて、千串屋を例に解説していきます。

 

調理技術と焼き鳥の味で目的客の集客

昔ながらの安価な焼鳥屋は流行らない

昔ながらの安価な焼鳥屋は流行らない

焼鳥屋で儲けを出すには、低投資でスタートすること。そして、その店舗を繁盛店に育て上げることが重要です。そのために、出店エリアを二等立地、三等立地にすることが賢明と言えるでしょう。こういった物件であれば物件取得費が安く、また店舗造作費も安価です。つまり出店費用が安く抑えられると言うこと。そして、目的客を集めることで繁盛店にしていくのです。

目的客を集客するためには「このお店の焼鳥が食べたい!!」とお客様に思って頂く必要があります。

出店のコツや目的客については、以下の記事もご覧ください。

急行も止まらない駅からスタートし、全国75店舗に拡大した焼鳥屋「千串屋」開業のコツ!

焼鳥屋は全国にごまんとあります。戦後の高度成長期の日本経済の中、日常の安価な食べ物や安価なお酒のおつまみとして、焼鳥が爆発的に全国的に広がっていきました。ところが、この爆発的に広がっていったお店は、現在縮小、撤退を余儀なくされています。

その理由は、昔ながらのお店は、「鳥臭い焼鳥」「肉が固くなっている」などと言われるようになったからです。一時は90円から120円といった安価な価格帯で提供するお店が繁盛した時期もありました。ところが、戦後とは違う、現代の旨い物が当たり前の日本食文化の中では、多くの店は疲弊し、従業員を雇う余裕もなく、大将やおかみさんが一人で営業している店舗も少なくありません。

では、焼鳥屋はもう求められていない業態なのでしょうか?

決してそうではありません。焼き鳥は国民食とも言える存在です。そのためやり方次第で繁盛店を作れるのです。

 

あのお店の焼鳥珍しいよね!がお客様の誉め言葉

あのお店の焼鳥珍しいよね!がお客様の誉め言葉

普通に考えれば、これから新規開業を目指す方が、これまで10年、20年と焼き鳥を焼いてきた料理人に勝つことはできません。しかし、弊社のFCパッケージの焼鳥は、「インパクトを重視」したメニュー構成としており、「創作焼鳥」ともいえるレパートリーを揃えています。

3種類の焼き方と7種類のタレを駆使し、「素人でも簡単に旨い焼鳥が焼ける」技術を加盟店に提供し、目的客の集客につなげているのです。これにより、他では食べられない味を実現しています。

焼鳥に使用する鳥肉は、主成分がタンパク質で油分が少ないことから、「ヘルシーだ」などと表現されることも多々あります。しかし、それは油分が少ないからであり、逆に言えば「固い」とか「パサパサしている」ということと表裏一体です。

そこで千串屋では、「3種類の焼き方」で焼鳥の油分と焼き加減をコントロールし、
「油を焼鳥に閉じ込めて残す焼鳥」
「油を焼鳥から落として香ばしく焼く焼鳥」
に仕上げていきます。

また、この調理技術を素人でも簡単にできるよう弊社秘伝の7種類のタレを使用し、焼鳥に塗布しながら焼き上げていきます。よく焼鳥のタレというと、醬油とみりんベースのタレを思い浮かべると思いますが、弊社ではそれ以外に6種類、合計7種類のタレを使用しているのです。

さらに、焼き台も当社が独自に開発しました。これにより、経験がない人でも簡単に旨い焼鳥を焼くことができます。

他にも、原価率の低いドリンクメニューや四季にあわせた季節商品の提供など、他店との差別化を図るためのメニューを多数用意。地域No1の珍しい焼鳥とそれを引き立たせるメニューで、目的客の集客をしています。

 

千串屋のストアコンセプト・ビジネスモデル

さらに具体的に見ていきましょう。

千串屋が目指しているのは、以下のような店舗です。

他に無いスタイルで地域No.1のお店づくり
調理法にこだわったパッケージの魅力を提案
自社開発の炭火焼き台使用!
調理法も違えば味も違う・癖になる常連さん続出の千串屋

一度食べると忘れられない味を実現しています。

 

千串屋の焼き鳥が他店と差別化につながる6つのポイント

千串屋では地産地消を基本とし、出店エリア近隣から仕入れルートを確保。独自の仕入れルート調査により、より良い食材を適正価格で仕入れができます。また、地域社会にも貢献しています。

千串屋では肉の旨味を最大限に引き出す塩を長年かけて開発し、オリジナルの塩を使用しています。鶏肉がどんなに良いものでも塩によって味は大きく変わります。弊社では、食べたときに「甘い」と感じる最高級の塩を使用しています。

カット・串打ち・焼き

千串屋では、独自のカット方法、串打ちの方法により、焼き鳥をお客様に提供する段階でジューシー感と最大限の旨味感を出すことを実現しています。通常の焼鳥屋と違って、硬い・干からびている・パサパサしている、という仕上がりにはなりません。
オリジナルの焼き台、臭みカット技法、旨味増大技法で、素人の方でも初日から美味しい焼き鳥を焼くことができます。「串打ち3年、焼き一生」と言いますが、千串屋の技法では「焼き1日」です。

店舗設計と空間演出

千串屋では、焼き師のパフォーマンスが見られるように店舗設計しています。それは、お客様が自分の焼き鳥が焼かれていく姿を見て楽しんでもらうため。そして、焼き上がった焼き鳥を熱々の状態でお客様に提供するため店舗設計をしています。

人気メニュー

千串屋は、他の焼鳥屋には無い焼き鳥メニューで不動の人気を得ています。せせり・白レバーは千串屋オリジナルのトッピングをすることにより、強いインパクトを与えます。
ハツ・砂肝のような肝臓系は、一般的には臭みがあると言われている商品ですが、千串屋オリジナルの臭みカット技法により「今までは食べられなかったけど、千串屋では食べられます!!」というお声をいただいています。

サービス

千串屋では、美味しい物を提供するだけではなく、サービス業の一員として、お客様にいかに気持ちよく飲食を楽しんでいただけるかを考え、接客しています。どんなに美味しい商品でも、サービスが悪ければマズいと感じさせてしまいます。美味しい味の焼き鳥を、最良のサービスで召し上がっていただくこと。これこそ飲食店に欠かせないことなのです。

焼き鳥を個人で考案し、商品化するのは簡単なことでは

こういった焼き鳥を個人で考案し、商品化するのは簡単なことではありません。
そこで弊社では、焼き鳥スクールも開催しています。繁盛店を作ってきたプロが、最短3日で焼き鳥の仕込みから焼きまで教えています。ご興味のある方は、こちらもご覧ください。

やきとり&串焼き 開業塾

また、独自で店名をつけてやっていきたい、オリジナルの商品を販売したいという方に、千串屋のノウハウを使って自由に店作りができるフリーネームライセンスも用意しています。
フリーネームライセンスについては、以下の記事をご参照ください。

焼鳥屋で儲けを出せるかはメニュー作りにかかっている。加盟店とフリーネーム、開業時の裁量の違い